妻が送った一枚の写真が夫に離婚を決意させた理由とは
最近ではいつでもどこにいても、携帯で簡単に、誰にでも写真を送れるようになりました。しかし、その便利さは、時に人々の運命を変えてしまうことがあるのかもしれません。これは、ラブラブだった夫婦が、妻が送ったたった一枚の何気ない写真で、夫に一気に離婚にまで決意させてしまったという実話です。
あなたも人に写真を送るときは、今一度注意してから送ったほうがいいかもしれません。「送信ボタン」を押したその瞬間から、もうあなたは自分で悲劇を招いてしまっているかもしれませんから・・・。
順調だった結婚生活
妻のアイリスは、夫のトーマスと一緒に素敵な結婚生活を送っていました。二年前に結婚した彼らは、お互いを思いやり、仲睦まじく毎日を楽しく過ごしていました。「今度の休みがあったらどこにいこうか」「今はこんなことをしているよ。」など、他愛のない話題でも二人にとっては、特別な時間でした。
ただ二人には、どうしても乗り越えられない問題を、結婚してからずっと抱えていたのです。その問題があったからこそ、次の写真が彼らの運命を変えることになったのでしょうか?
美しい妻・アイリス
この写真は、実際にアイリスがトーマスに向けて送った写真です。この写真を見る限り、なんの変哲もない自撮り写真のようにみえます。ただ、一つ言えるのは、妻アイリスが若く、とても美しいということです。
しかし、夫のトーマスはこの写真を見て、彼女の美しさに魅了された訳ではありませんでした。そう、このたった一枚の写真で、トーマスは激怒し、彼を離婚の決意にまで至らせてしまったのです。
誰もが羨む夫婦
アイリスは、誰もが羨むような美人で素敵な女性でした。そして、その夫となったトーマスも素敵な男性です。二人の関係は、周りからも見てもとてもお似合いで、そこに大きな障害があるとは、決して誰も思わなかったことでしょう。
そう、彼らの間にある大きな障壁は、夫トーマスの仕事内容にあったのです。もちろんトーマスは、仕事の出来る素敵な男性でいつも妻のことを気にかけていましたが、アイリスの不満はそこではありませんでした。
世界をまたにかけるトーマス
トーマスは、保険会社のやり手営業マンとして、とても多忙な毎日を送っていました。ほぼ毎週のように、彼は出張で世界各地を飛び回っていました。毎日、夜遅くまで仕事をし、朝早くに家を出る。そんなトーマスの生活は、結婚してからも変わることはありませんでした。
そう、二人には、圧倒的に一緒に過ごす時間が足りなかったのです。トーマスは、社内の中でも常にトップの営業成績で、ほぼ毎日のように新規の保険加入者を獲得していました。
トーマスもこの問題を変えようとは思っていた
トーマス自体も結婚してからも、なかなかアイリスと一緒に時間を過ごせない事を問題視していました。どんなにすれ違いの生活でも、アイリスは一生懸命彼を支えてくれていました。
彼の営業成績はトップクラスだったので、収入はもちろん高く、結婚してから貯金も多く貯まっていました。そして、ちょうど多くの貯金が出来たころ、トーマスはアイリスへの愛を証明するためにある決断をしようとしていたのです。
トーマスのターニングポイントになる?
彼の生活は、仕事に忙殺されてはいましたが、トーマスはその生活を楽しんでさえいました。しかし、それは彼が独身であれば何の問題もなかったのですが、結婚してからというもの、この生活のままでいいのかと常に疑問に思っていました。
毎日、妻アイリスの寝顔を見ては、とても申し訳ない気持ちがこみ上げてくるのも確かでした。週末だけは、一緒に過ごせていたので、思いっきり楽しませようとしていましたが、あまりの疲れにそれもままならない時もありました。
パリが決断させたのか
滅多に喧嘩をしない二人も、トーマスが出張で家を空ける日が多くなればなるほど、それに比例するように、二人の口喧嘩も増えてきていました。ずっと不満を漏らさないようにしてきたアイリスも、だんだんとその生活に限界がきていたのです。
その日も、出張先のパリのホテルの一室で、アイリスから不満のメッセージが送られてきたところでした。そう、そこでついに彼はある決断をするのです。
仕事を辞めよう
結婚してからもずっと仕事に没頭し続けてきたトーマス。しかし、大切な人が出来た今、将来のことを考えてもこの生活は、変えなければいけないと思い始めていました。幸運にも、彼はここ数年ずっと営業成績で実績をつくりあげてきたので、ローンを組んで家を購入するのに十分な資金もありました。
そう、この仕事を辞めて、もっとアイリスと一緒に過ごす時間を持てる仕事を探そうと思っていたのです。彼には、今までの豊富な実績以外にも多くの資格を保持していたので、次の職探しにも困らないと考えていました。
心躍るトーマス
今の仕事を辞め、新しい規則的な仕事を見つけ、更にはマイホームをも購入しようとも思っていたトーマスは、この計画に一人心を躍らせていました。この計画によって、今まで寂しい思いをさせていたアイリスに、やっと恩返しができると思っていたのです。
この計画を決断した日、すぐにでも彼女に伝えたい気持ちでいっぱいでしたが、彼は次の週末まで、彼女に伝えるのを待ちました。アイリスをびっくりさせたかったのです。うきうきする気持ちを抑えるには、大変でしたがどうにか秘密を守ることに専念したのです。
夫婦のやりとりの手段
平日、なかなかお互い一緒の時間を過ごすことが出来ない二人の唯一の連絡手段は、メールでした。どんな些細な話題でも彼らは密に連絡を取り合い、なるべく気持ちがすれ違うのを防ごうとしました。
アイリスと過ごすことのできる週末はすぐそこです。トーマスは、アイリスが喜ぶ顔を想像しながら、その日も何気ないメールや写真のやりとりを出張先の空いた時間を利用して行っていました。
人生が変わった木曜日の午後
木曜日の午後になりました。この週は、二人とももう仕事から解放されてもいい時間でしたが、トーマスは、出張でパリに来ていました。そのパリで、彼ら夫婦は、いつものようにWhatsAPPでメッセージのやり取りをしていました。
週末に何をしたいかなどの計画を話したり、今日の仕事がどうだったのかなど、二人は楽しく会話を弾ませました。そう、いつもと変わらない、そして素敵な週末になる予定だったのです。あの写真が送られてくるまでは・・
ベッドの横には
今一度、アイリスが木曜日の午後に送った写真を確認してみましょう。仕事から疲れて帰ってきた彼女は、部屋着に着替えて無造作にベッドの上に座っています。気分転換でもしようとしたのか、ベッドにはギターが置いてあります。
一見すると、何気ない彼女のスナップショットのように思いますが、トーマスは見つけてしまったのです。ベッドルームには映っているはずのないあるものを。その写真を見たトーマスは、自分の決断を悔やみながらも怒りがこみ上げてきました。
目を疑うトーマス
そのベッドの端には、決して写ってはいけないものが確かに映っていました。おそらくアイリスは、家にいてリラックスしている何気ない写真をトーマスに共有したかったのでしょう。
そして、トーマスもまた彼女のそんな写真を見て、残りの仕事を頑張ろうとしていたのでしょう。しかし、その写真は、あまりにも不注意がすぎました。そして、その写真に写っていたものは、トーマスの思いを一変させ、離婚まで決意させたのです。
一枚の写真で人の気持ちは一変
その写真を見た瞬間、彼の気持ちはがらがらと何かが音を立てて壊れていくようでした。今まで楽しく過ごした二人の思い出が、まるでがらくたのように思えてきたのです。いつもなら、気持ちが躍る色鮮やかなパリの街並みも、その写真によって一気に無秩序な建物にしか見えなくなりました。
トーマスの目には、涙がにじんでいました。二年とちょっとというまだまだラブラブな時期にあった結婚生活は、破綻せざるをえなくなってしまっていたのです。
近くで良く見てみてください
彼らの人生を変えてしまったその写真の原因とは、一体何だったのでしょうか。この美しいアイリスと即座に離婚を決意するくらいトーマスに衝撃を与えた理由とは何なのでしょうか。
少し遠くから、この写真を見てみましょう。乱雑に置かれたブランケットや、洋服。そして、ベッドの後ろからは、温かい光が差し込んでいます。この写真のどこに問題があったというのでしょうか。
状況を把握するのに時間がかかる
ほんの数分前まで夫婦間で楽しいメッセージのやり取りをしていただけなのです。それが、このたった一枚で、全てのことが意味のない会話へと変化していきました。ギターと一緒に写る彼女のその顔は、もはやトーマスの知っているアイリスではないようにも感じられました。
あまりにも不注意すぎたアイリスのその写真は、トーマスを苦しめ、そして自分の人生をも狂わせることになってしまったのです。きっと、彼女にとっては、1mmもそんな気持ちなかったとは思いますが・・・。
映ってはいけないもの
そこには黒い男の人の手が映り込んでしまっていたのです。実は、妻のアイリスは、長い間浮気相手とトーマスとの二重生活を送っていたのです。長期間、家を空けるトーマスとは、すれ違い生活が続いていました。その寂しさにアイリスは、どうしても耐えられなかったのです。
アイリスは、今までこの浮気相手のことを、もちろんばれないようにトーマスには一生懸命隠してきましたが、この時は、注意が足りなかったのでしょう。それとも、遅かれ早かれ二人は、こうなる運命だったのでしょうか・・・。
離婚を決意
トーマスは、もちろんアイリスを許すことなんて出来ず、すぐさま離婚を決意し、申請を申し立てました。最愛の人に長い間裏切られていた事実は、彼を深い悲しみの谷へと突き落としました。
自分のライフスタイルを悔やむと共に、何が間違っていたのか、どうしてこんなことをされなければいけないのか等の様々な感情が込み上げてきました。彼は、自分を見つめなおす為に、しばらく休みを取ることにしました。そして、この休暇がなんと彼にとって転機となったのです!
時は過ぎたが、忘れられない過去
トーマスは、幼いころからある一人の幼馴染ととても仲が良かったのです。二人は、親友のような兄弟のような、とても素敵な関係でした。記憶の中にいるその幼馴染は、いつも笑っていました。
そして、彼をいつも励ましたり、笑わせてくれていたのです。そんな幼馴染のことがトーマスも大好きでした。この思い出は、過去になってしまったけれど、忘れられない彼の大切な思い出です。
トーマスの人生の転機
離婚から数か月後に、彼は気持ちを一新させるため、長い休暇を取って、旅行に出かけることにしました。ここ数か月の間に起きた人生の変化に、頭も体も限界が来ていたのです。
休暇中ではありましたが、彼は仕事を辞めたわけではありませんでした。そのため、時折ノートパソコンを開いては、重要なメールを確認しなければいけません。その夜も、トーマスは、あるカフェに入って、メールのチェックを行っていたのです。
旅行に来たその街は
訪れたその街は、特になにか思い入れのあった場所などではありませんでした。あの一連の事件以降、アイリスと一緒に訪れた場所へは、自然と足が遠のいていたのです。どこか自分を知らない場所で、一人になりたい、とにかくそんな気持ちでいっぱいでした。
その街は、どこか輝きを失いながらもどこか懐かしいような、不思議な雰囲気を醸し出していました。そして、後にトーマスはこの街を選択した自分を賞賛することになるのです。
そこにいたのは・・・
そのカフェは、カップルや親しい友人との楽しい時間を過ごす人々でいっぱいでした。もちろん、一人でも入りやすいカフェではあったので、トーマスはいつものように一日のメールチェックを行っていました。
その時、ふと何かが気になって、彼は集中していた画面からふと目をあげたのです。そして、そこで見た光景に彼自身も目を疑いました。鼓動が知らないうちに早くなっていくのを彼は感じていました。
名前はエンジェル
旅行に来て、ふらっと立ち寄ったカフェに彼と同年代くらいの若い女性が入ってきました。その女性の顔を見て、彼は目を疑いましたが、勘違いや間違いなどではありませんでした。彼女の顔を忘れる訳がありません。
そう、その女性はトーマスの良く知っている幼馴染のエンジェルだったのです。二人は、幼少期から一緒に育ち、高校時代は恋人同士にもなりました。彼は、声をかけるか考えました。
夜の街並みは昼間とは変わっていた
初めてきたであろうその街は、殺風景な昼間の状況とは異なり、外を見ると素敵なイルミネーションと街頭で輝いて見えました。派手すぎないその装飾は、彼の気持ちをじんわりと温めました。
人が少ないと思っていたその街にも、気付けば多くの人がいたのです。彼は、自分の心が久しぶりに高鳴り、前に動き出そうとしているのを感じました。トーマスは、カフェの席を立ちました。
過去と向き合う
トーマスとエンジェルは、高校時代に恋人同士にはなったものの、高校卒業の18歳の年に、エンジェルは、両親の仕事の関係で海外に引っ越さなければいけませんでした。物理的な距離が離れてから、二人が連絡を取り合うことはなく、別の人生を歩んでいたのです。
つまり、偶然入ったそのカフェで、二人が出会うなんて奇跡に近い再開でした。アイリスと結婚してから、エンジェルのことを思い出すことをしなかったトーマスですが、彼女を目の前にして、心の奥底が深く熱くなっていくのを感じたのです。
運命的な再会
トーマスは、ふと色々な気持ちが頭をよぎったものの、素直な自分の気持ちに従い、彼女に声をかけることを決めました。ちょうど、エンジェルも一人でこのカフェを訪れていたこともあり、声をかけるのは、そんなに難しい状況ではありませんでした。
声をかけられたエンジェルは、トーマスのこと見て、そしてすぐに笑顔を見せました。彼女も、彼のことを忘れた訳ではなかったようです。
お互いのことを語り合う
エンジェルは、仕事帰りに少しだけ飲もうと思い、このおしゃれなカフェに立ち寄ったところでした。仕事で少し疲れていた彼女は、気分転換をしたくなったのです。そんな時に声をかけてきたのが、なんと幼馴染のトーマスだったのです。
久しぶりの再会に、二人は話題が途切れることなく会話が弾みました。エンジェルは、トーマスから離婚の話を聞いて、一緒に哀しんでくれました。そして、なんと彼女も数か月前に恋人と別れたタイミングだったのです!
トーマスとの再会を夢に見ていたエンジェル
付き合っていた彼と別れて数か月、エンジェルは独り身を楽しんでいましたが、一人になってはふと、過去の恋愛を思い出すようになっていました。そんな時、いつも思い出すのは、学生時代に付き合っていたトーマスのことだったのです。
彼らは、嫌いになって別れた訳ではなかったのですが、物理的な距離が若い二人にとっては、大きな障壁になってしまっていました。エンジェルは、トーマスのことを忘れられずにいたのです。
時間はあっという間に
エンジェルとトーマスは、過去を取り戻すかのように、話に夢中になり、そして、笑いあい、とても楽しい夜を過ごしました。トーマスにとっては、このたった数時間が、ここ数か月の嫌なことを全部忘れさせてくれるようにも感じました。
気付けばお店の中には、誰もいなくなっており、閉店時間の午前2時をまわっていました。二人は名残惜しみながらも店を出ました。そして次の瞬間、エンジェルは思いもよらないことをトーマスに口にするのです。
新たな人生の始まり
カフェを出て、前の横断歩道の信号待ちをしている時、エンジェルは、トーマスの目を真剣に見つめながらこう質問しました。それは、トーマスが夢にも思っていない言葉でした。
「実は私の家、そこの角を曲がったところにあるの。良かったら家で一緒に飲みなおさない?」もちろんその問いかけに、トーマスはためらうことなく返事をしました。そして、二人は手を取り合い、仲良く家に向かいました。二人の新たな人生がどうなったのかは、また別のお話にでも。